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【税理士解説】法定調書・法定調書合計表とは?提出方法や作成の注意点

法定調書・法定調書合計表は、毎年1月31日までに提出することが法律上義務づけられています。

法定調書は確定申告が正しいかどうか確認する資料にもなるため、正確な記載が必要です。

経営者や経理担当者が知っておくべき、法定調書の基礎知識についてまとめました。

【税理士解説】法定調書・法定調書合計表とは?

まずは、「法定調書」や「法定調書合計表」の定義提出しなければいけない理由について知っておきましょう。

法定調書とは?

法定調書とは、会社などの事業主が特定の種類の支払いをした際に、その支払い内容を税務署に報告するために提出する資料のことです。

給与の源泉徴収票もその法定調書の一種で、「所得税法」や「相続税法」などの規定により税務署に提出が義務づけられており、現在、60種類の法定調書があります。(※1)

一般的な企業で提出が必要となる主な法定調書は以下の6種類です。

主な法定調書の例

  • 給与所得の源泉徴収票
  • 退職所得の源泉徴収票
  • 報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書
  • 不動産支払料等の支払調書
  • 不動産等の譲受けの対価の支払調書
  • 不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書

(※1)参考:国税庁「No.7401 法定調書の種類」

法定調書合計表とは?

法定調書合計表とは、作成した法定調書の集計を記載する「まとめシート」のようなものです。

例えば、「給与所得の源泉徴収票」の法定調書合計表には、「給与を支払った人数」や「給与等の総額と源泉徴収票の合計額」などを記載します。

記載様式の例(国税庁)


作成した法定調書は、法定調書合計表に添付して提出します。

そのため、法定調書と法定調書合計表の作成はセットであると覚えておくといいでしょう。

法定調書はなぜ必要?

法定調書の提出が必要な理由は、端的に言うと「脱税を防ぐため」です。

例えば、フリーランスのBさんが提出した確定申告が正しいかどうか確認したいとします。

その場合、Bさんに報酬を支払っているA社の法定調書を見れば、Bさんの確定申告が正しいかどうかを確認できます。

法定調書は確定申告の正しさを確認する資料となるのです。

法定調書・法定調書合計表の提出方法・期限

続いて、法定調書や法定調書合計表の提出方法・提出期限についてご説明します。

提出義務者

主な法定調書の提出義務があるのは以下の方たちです。

法定調書の種類提出義務者
給与所得の源泉徴収票俸給、給料、賃金、歳費、賞与その他これらの性質を有する給与の支払をする方
退職所得の源泉徴収票法人の役員に対して退職手当、一時恩給その他これらの性質を有する給与の支払をする方

※ただし、死亡退職により退職手当等を支払った場合は、「退職手当金等受給者別支払調書」を提出することになるため、「退職所得の源泉徴収票」は提出しなくてよい
報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書外交員報酬税理士報酬など所得税法第204条第1項各号並びに所得税法第174条第10号及び租税特別措置法第41条の20に規定されている報酬、料金、契約金及び賞金の支払をする方
不動産の使用料等の支払調書不動産、不動産の上に存する権利、総トン数20トン以上の船舶、航空機の借受けの対価や不動産の上に存する権利の設定の対価の支払をする法人
不動産業者である個人の方
不動産等の譲受けの対価の支払調書不動産、不動産の上に存する権利、総トン数20トン以上の船舶、航空機の譲受けの対価の支払をする法人
不動産業者である個人の方
不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書不動産、不動産の上に存する権利、総トン数20トン以上の船舶、航空機の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払をする法人
不動産業者である個人の方

参考:国税庁「No.7400 法定調書の提出義務者」

提出期限

法定調書・法定調書合計表ともに、提出期限は毎年1月31日です。

自社の会計年度に関係なく、1月31日が提出期限となるので注意しましょう

提出先

法定調書・法定調書合計表の提出先は、支払事務などをおこなった事務所や事業所等を管轄する税務署長です。

支店などが複数あり、管轄の税務署が違う場合は、提出先も異なるので注意しましょう。

提出方法

法定調書・法定調書合計表は、書面・e-Tax(国税電子申告・納税システム)、光ディスクなど(CD、DVDなど)の方法により提出をおこないます。

なお、法定調書の種類ごとに、前々年の提出すべきであった当該法定調書の枚数が100枚以上である場合、当該法定調書は、e-Tax、光ディスク等又はクラウド等による提出が必要となる点に注意が必要です。

例)令和2年に「給与所得の源泉徴収票」を110枚提出
  →令和4年はe-Tax等による提出が必要

参考:国税庁「e-Tax、光ディスク等又はクラウド等による提出義務基準について」

法定調書・法定調書合計表作成の注意点

最後に、法定調書や法定調書合計表を作成する際の注意点を3つご紹介します。

支払が確定したものだけを記載する

「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」などの支払調書には、1月1日から12月31日までに支払が確定したものだけを記載します。

例えば、12月中に請求書を受け取っていたとしても、支払が翌1月になる場合、当該年度の支払調書には記載しません。

ただし、本来12月中に支払うべきものが支払えなかった場合は、未払いとして当該支払調書に記載します。

支払調書にはマイナンバーの記載が必要

支払調書には、原則としてマイナンバーの記載が必須です。

ただし、不動産のオーナーなど社外の人のマイナンバーが得られないことも考えられます。

この場合、マイナンバーを無記入で提出することも可能です(違法ではない)。

「マイナンバーを教えてもらえないから支払調書を提出しない」という事態は避けるようにしましょう。

消費税の取り扱い

支払調書では、税込・税抜き表示のどちらを使ってもかまいません。

ただし、統一した表記で記載するようにしましょう。

自社の会計処理に合わせて、税込・税抜き表示のどちらを使うか決めるのがベストです。

まとめ

今回は、法定調書や法定調書合計表の基礎知識についてご紹介しました。

法定調書・法定調書合計表の作成は、前年の1月から12月までの各種支払いを、わずか1か月で集計して提出しなければならないため時間との勝負です。

また、確定申告が正しいかを確認する資料となるため、正確な記載が必要となります。

法定調書・法定調書合計表でお困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。

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