可能な限り速やかに対応すべき2つの理由
「会社を設立したばかりで忙しいから、税務署への届出は落ち着いてからでいい」と後回しにすると、思わぬ問題につながることがあります。
1.銀行口座の開設が進められない
近年、銀行による法人口座開設の審査は非常に厳格になっています。
口座開設の申込みにあたり、会社の実態を確認するための書類として、税務署へ提出した届出書の控えを求められるケースがあります。
税務署への届出が遅れると、そのまま銀行口座開設の遅れにつながる可能性があります。
2.青色申告の特典を受けられなくなるリスク
税務上、大きなメリットのある青色申告には申請期限があります。
原則として、設立から3か月以内、または最初の事業年度終了日のいずれか早い日までに提出する必要があります。
期限を過ぎると、その事業年度について青色申告ができず、欠損金(赤字)の繰越しができなくなるなど、大きな不利益を受ける可能性があります。
消費税の検討 ― 今は「自動的に免税」ではありません
以前は「会社を設立すれば、最初の2年間は消費税が免税」という比較的シンプルな考え方がされていました。
しかし現在は、消費税の納税義務についての判断は複雑になっています。
免税要件の複雑化
資本金の額だけでなく、特定期間の売上高や給与等によっても、免税事業者となれるかどうかの判定が変わります。
「あえて課税事業者になる」という選択
大きな設備投資や仕入れが先行する事業では、あえて課税事業者を選択し、支払った消費税の還付を受ける方が有利になる場合があります。
この選択には事前の届出が必要であり、後から自由に変更できるものではありません。
インボイス制度への対応
現在は、単に「自社が消費税を納めるかどうか」だけでなく、インボイス登録をしていないことで取引先に影響が出ないかという事業上の視点も重要です。