給与に影響する情報の「収集ルート」を決める
給与計算を始めるためには、毎月さまざまな情報が必要です。
例えば、
- 入社・退職
- 扶養親族の増減
- 住所変更
- 勤怠データ
- 昇給
- 手当の新設・変更
- 経費精算額
などがあります。
問題になるのは、こうした情報がメール、チャット、口頭など、さまざまな方法で給与担当者へ伝えられる状態です。
「そういえば今月から手当が変わります」
「先月引っ越したのを伝え忘れていました」
といった連絡が給与計算の途中で入れば、そのたびに計算をやり直すことになります。
そこで、「給与に関する変更事項は、いつまでに、どこへ登録するのか」を決めておきます。
給与担当者が毎月情報を探し回るのではなく、必要な情報が決められた場所へ自然に集まる状態を作ることが重要です。
勤怠データをそのまま給与計算につなげる
給与計算では、勤怠データから残業時間や欠勤などを把握し、給与へ反映します。
このとき、
勤怠システム
→ Excelへ転記
→ Excelで集計
→ 給与ソフトへ手入力
という流れになっていると、作業量が増えるだけでなく、転記ミスが発生する可能性も高くなります。
できるだけ、勤怠システムで確定したデータを給与計算ソフトへ直接連携するか、CSVデータなどを利用して取り込める仕組みにします。
重要なのは、一度入力された情報を、人がもう一度入力しないことです。
経費精算も給与計算へ連携する
従業員の立替経費を給与と一緒に精算している会社では、経費精算のデータも給与計算に必要になります。
ここでも、
経費精算システム
→ 経理担当者が集計
→ 給与担当者へ連絡
→ 給与ソフトへ入力
という手作業が多い流れは、できるだけ避けます。
承認済みの経費精算額をデータで取り込み、給与の振込額へ反映できる仕組みにしておけば、転記作業を減らすことができます。
02-04で説明したように、経費精算そのものをできるだけ減らすことも重要ですが、発生した経費精算についても、申請から精算までデータが途切れない状態を目指します。
法定控除の変更を忘れない仕組みを作る
給与計算では、毎月同じ設定を使い続ければよいわけではありません。
社会保険料や雇用保険料、源泉所得税、住民税などは、制度改正や年度の切り替えなどによって変更が発生します。
特に、
社会保険料
雇用保険料
源泉所得税
住民税
などは、それぞれ変更が発生する時期を把握し、給与計算へ正しく反映する必要があります。
こうした変更を担当者の記憶だけに頼るのではなく、最新の料率や税額表が更新される給与計算ソフトを利用するなど、仕組みとして変更を反映できる状態にしておくことが重要です。
「社長しか分からないルール」をなくす
創業期には、給与のルールが経営者の頭の中だけにあることがあります。
「この人には今月からこの手当を付ける」
「この場合の欠勤控除はこう計算する」
といったルールを、その都度経営者へ確認しながら給与計算している状態です。
人数が少ないうちは対応できても、従業員が増えてくると、経営者への確認そのものが給与計算のボトルネックになります。
残業代の計算方法や各種手当の支給条件などは、給与規程などの社内ルールと、実際の給与計算ソフトの設定を一致させておくことが重要です。
「誰かに聞かないと計算できない」のではなく、ルールを確認すれば同じ結果になる状態を作っておきます。