利益に対してかかる税金の全体像
会社の利益(所得)に対しては、国・都道府県・市区町村のそれぞれに税金が発生します。
国
法人税
都道府県
法人事業税・法人住民税
市区町村
法人住民税
これらをまとめて「法人税等」と呼ぶことがあります。
細かな税率や計算方法はそれぞれ異なりますが、まずは「利益が出たら国・都道府県・市区町村に税金を納める」と全体像を押さえておきましょう。
赤字でも「均等割」の納税は必要
「赤字なら税金はゼロ」というのは誤解です。
都道府県と市区町村に納める法人住民税には、利益に応じて計算する部分のほかに、資本金や従業員数に応じて定額で課税される「均等割」があります。
そのため、赤字で法人税が発生しない場合でも、法人住民税の均等割は納付しなければなりません。
金額は会社の規模や自治体によって異なりますが、赤字であっても一定の納税が発生することは、資金繰りを考えるうえで押さえておきたいポイントです。
申告期限の「1か月延長」を検討する
法人税等の申告期限は、原則として期末から2か月以内です。
一方、多くの会社では、定款で定時株主総会を期末から3か月以内に開催することとしています。
決算を確定し、株主総会で承認された決算数値に基づいて税務申告を行うことを考えると、株主総会を3か月目に開催する会社では、原則どおり2か月以内に申告することが難しくなります。
そこで検討したいのが、申告期限の延長の特例です。
あらかじめ必要な手続きをしておくことで、一定の場合には申告期限を1か月延長し、期末から3か月以内とすることができます。
特に外部株主がいる会社など、定時株主総会を経て決算を確定するスケジュールを組む場合には、会社設立時から検討しておきたい手続きです。
利益が出た翌期の「中間納付」に注意
前期に利益が出て一定額の納税が発生すると、翌期には「中間納付」が発生することがあります。
中間納付は、簡単にいえば法人税等の前払いです。
原則的な中間申告では、前期の年税額を基礎として計算した税額を、事業年度の途中で納付します。
一方、今期の業績が前期より大きく悪化している場合には、仮決算を行い、その実績に基づいて中間申告・納付を行う方法もあります。ただし、この方法では仮決算と申告の作業が必要になるため、その負担も考慮する必要があります。
中間納付の時期は自社でも管理する
中間納付で注意したいのが、納付時期の管理です。
以前は紙の納付書が郵送されていましたが、現在は電子的な通知への移行が進んでいます。
そのため、
「納付書が届いたら払えばよい」
という管理では、納付時期を見落とす可能性があります。
期限を過ぎれば延滞税などが発生する可能性もあるため、決算時の納税だけでなく、翌期の中間納付についても自社のスケジュールに組み込んで管理しておく必要があります。