定時株主総会は毎事業年度の終了後に開催する
定時株主総会は、毎事業年度の終了後、一定の時期に開催する株主総会です。
会社は一年間事業を行ったら、決算を行います。
そして、その一年間の経営の成果について株主へ報告し、必要な事項について株主総会で意思決定を行います。
つまり、
事業年度が終了する
↓
決算を行う
↓
定時株主総会を開催する
という流れになります。
例えば、3月決算の会社であれば、3月31日に事業年度が終了し、その後に決算をまとめて定時株主総会を開催します。
一人会社の場合には、株主も役員も自分一人ということがあります。
そのため、実際には「経営者が株主の前で一年間の業績を発表する」といった大がかりな会議になるわけではありません。
それでも、毎年の会社運営を一区切りして、株主として必要な意思決定を行う機会が定時株主総会です。
定時株主総会では一年間の経営を確認する
定時株主総会は、毎年決まった時期に開催するだけの形式的な行事ではありません。
大きな役割は、一年間の会社経営について株主が確認することです。
役員は事業年度が終わると決算を行い、会社の経営成績や財政状態を計算書類としてまとめます。
その内容について必要な報告や承認を行い、会社として次の事業年度へ進んでいきます。
また、役員の任期が満了する場合には、役員の選任について株主総会で決議することもあります。
06-01で説明した、
経営する
↓
決算する
↓
株主へ報告する
↓
必要な意思決定をする
↓
次の一年へ進む
という会社運営のサイクルの中で、定時株主総会は重要な節目になります。
期中に重要事項を決めるなら臨時株主総会
会社を経営していると、次の定時株主総会まで待っていられない重要な意思決定が必要になることがあります。
そのような場合に開催するのが、臨時株主総会です。
例えば、
- 増資をする
- 定款を変更する
- 役員を変更する
など、株主総会での決議が必要な事項が事業年度の途中で発生した場合です。
臨時株主総会という名称から、何か緊急事態が起きたときだけ開催するものと思われるかもしれません。
しかし、そういう意味ではありません。
定時株主総会以外のタイミングで、株主総会として意思決定する必要が生じた場合に開催するもの
と考えると分かりやすいでしょう。
会社が成長すると、資金調達や組織変更など、事業年度の途中で重要な意思決定をする機会も増えていきます。
そのため、臨時株主総会を開催する場面も増えていきます。
株主総会を開くときには「招集」が必要
株主総会は、社長が突然、
「明日、株主総会をやります」
と言えば開催できるものではありません。
株主が参加できるように、あらかじめ株主総会を開催することを知らせる招集手続があります。
招集通知では、株主総会を開催する日時や場所、議題などを株主へ知らせます。
会社法上、株主総会の招集については一定のルールが設けられており、原則として一定期間前までに株主へ通知する必要があります。
これは、株主が、
「いつ株主総会があるのか」
「何について決めるのか」
を事前に知り、参加する機会を確保するための手続きです。
創業者一人が100%株式を持っている会社では、この手続きの意味を実感しにくいかもしれません。
しかし、外部株主が入れば状況は大きく変わります。
経営者だけで勝手に重要事項を決めるのではなく、株主が適切に意思決定へ参加できるように手続きを行うことが必要になります。
株主が増えるほど手続きの重要性も高くなる
100%株主である創業者が一人で経営している会社では、
「結局、自分一人で決めるのだから、手続きにそれほど意味があるのだろうか」
と感じるかもしれません。
しかし、会社が成長して外部の投資家が株主になると、株主総会の意味は大きく変わります。
経営者とは別に株主が存在する以上、
いつ株主総会を開催するのか
何を議題とするのか
どのような手続きを経て決議したのか
ということが重要になります。
特に外部株主がいる場合には、招集手続などを適切に行わなければ、株主との信頼関係だけでなく、決議そのものについて問題が生じる可能性もあります。
一人会社の段階では形式的に見える手続きでも、会社が成長したときには重要なガバナンスの仕組みになります。