税務顧問(スタートアップ特化)

1. スタートアップの税務の課題

事業が上場(IPO)を目指す過程では、一般的に次のような課題が生じます。これら上場準備特有の課題に対処するためには、高度な税務の知識に加えて、上場準備実務への深い理解が必要不可欠です。

 

1-1. 税務会計と制度会計の乖離(過年度遡及会計への対応)

上場準備を始めるまでの会計は税務申告に対応していれば十分ですが、上場準備を始めると厳密な会計によって会計上の利益と税務上の「所得」とのずれが大きくなり、結果として税務申告書の作成が煩雑になります。

  • 減損損失(資産価値が減少したと見込まれる固定資産の帳簿価額の減額)
  • 資産除去債務(将来オフィス移転する際に発生する原状回復工事の費用の見積り)
  • 貸倒引当金の見積り方法(今後回収できないだろうと見込まれる不良債権の見積り)
  • 税効果会計(将来的に納めなくて済む/納めなければならない税金の見積り)

これらに代表される会計と税務のずれを、税務申告で調整していかなければなりません。

また、上場の際には同水準の会計処理による決算数値5期分を開示することから、これらの会計処理を過去にさかのぼって適用させる場合があります。こうした過年度遡及会計基準を適用した際の税務上の対応の要否は、修正内容に応じて個別に判断する必要があります。

これらの「厳密な利益計算を出発点とする税務申告書の作成」「過年度への適用による税務上の対応」は、通常の税務申告より難易度の高い税務申告業務と言えます。

 

1-2. 外形標準課税・減資への対応

法人の資本金と資本準備金の合計額が1億円を超えると、所得だけでなく付加価値、資本などにも課税される外形標準課税が適用されるようになります。ベンチャーキャピタル(VC)からの出資で多額の資本を計上しているスタートアップは、赤字であっても多額の税金を納付する可能性があるということです。

この外形標準課税では、報酬給与額、純支払利子、純支払賃借料など多くの数値を集計する必要があることから、制度をよく理解して必要な資料を絞り込み、できるだけ負担の少ない集計作業をしなくてはなりません。

また、事業が研究開発段階にあり多額の欠損を計上している会社は、エクイティでの資金調達を活用して欠損てん補を行い(減資)、事業税の資本割を適正な水準に是正することも検討すべき場合があります。エクイティでの資金調達に伴う税務の影響について適切にアドバイスすることも、スタートアップの税務顧問に求められる重要な役割です。

 

1-3. 資本政策に伴う税務

スタートアップにおいては、株主構成の変更による支配権の推移とそれによる資金調達は極めて重要です。その資本政策を考える際に考えなければならないのが税務の影響、特に「非上場会社の株価」です。

例えば、優秀な人材を確保するために税制適格ストック・オプションを発行する場合。税制適格となるための行使価格の検討や、法定調書の提出といった手続きの知識が必要です。
また、創業メンバーの離脱により会社が株式を低額で買い取った結果、他の株主全員」に贈与税が課されてしまう「みなし贈与」が生じる場合もあります。
さらには創業者の相続対策として資産管理会社に創業者の株式を移管する場合など、資本政策を考える上では税務の視点は切っても切り離せません。

 

2. サービス内容

私たちは最先端の資本政策の知識の習得に努め、会社及び株主の皆さまが予期せぬ税負担に直面する事態に陥ることがないよう支援することを心がけています。スタートアップの税務・会計を支える外部専門家として、皆さまの期待に応えるサービスを提供します。

会社設立前からのご相談、すでにいらっしゃる顧問税理士との協業についても対応していますので、お気軽にお問い合わせください。